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蛍、蛙 星 [日誌]

  

    「今年は蛍を見に連れてゆくよ。」




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                             (卯の花)

   昨年見に行こう、行こうと言いながら、時期を逃した事で、
   なぜか夫は責任を感じていたようだ。

   蛍の情報は少し得ていたが、漠然としていた。
   ともかく数年前通りかかって蛍を見た場所へ行ってみようと出かけた。
   昔犬をつれて良く登った、炭倉山のふもとの辺りだ。
  
   山の登り口と車道のあいだに、田んぼが開かれている。
   田んぼは、道路よりも低い位置に広がり、その田んぼに沿って小川が流れている。
    
   
   登山口を示す標識のある駐車スペースに車を止めた。
   道路を緩やかに下る坂道は、きれいに刈られた草が密集していた。

   そうだった。
   ここはいつも、山際の崖まできれいに草が刈ってあった。
   手入れされて整ったここの風景を眺めると、
   四季のリズムに合わせた農家の生活のことを、想像してみたりした。
   

   車を止めた頃はまだ暮れきってはおらず、山間に開けた風景は明るかった。
   だから、坂道を下りながら、川のそばの繁みの中に小さな光を見た時は見まちがいかと思った。

   下りきって良くみると、確かに点滅している一匹がいた。
   と、思ううちにはあちらこちらで、まだ数えられそうなくらいだが、点滅がはじまった。
  
 
   田んぼの中をまっすく登山口の方へ向かう道が懐かしく、
   夫が降りてくるのを待ちながら、少しぶらぶら歩いていると、一匹の蛙の声が耳に入ってきた。
   練習中なのか、なんだか甘えているようにも聞こえて、
   可笑しいような可愛らしいような気がした。

  
   暮れてゆくのと、蛍の光の数が少しずつ増えてゆくのが、
   どんな具合だったか、
   気がついたら、たくさんの数の光が、現れたり消えたりしはじめていた。

   外灯の光も届かぬ暗さが、小さな光を美しく浮かび上がらせる。

   点滅は二手に分かれて、リズムを整えているように、交互に光りはじめた。
   そして、やがてそれも一つに統合されて、ほとんどの蛍が一勢に点滅を繰り返していた。

   そのうち、蛍は止まっていた場所を離れ飛び始めた。
   水の入った田んぼに光を映しながら、山の方へ向かって行くのや、
   高く登って道路を越してゆくのまで出てきた。
   
   もう、ほとんどの蛍が、飛び交っている。
   点滅する光を追えば行方も分かるが、その動きは悠長でのんきそうにみえる。
   つーいつーいと進んでいて、急に空中のスロープを下るかのような動きをみせたり、ターンしたりして、
   蛍が舞うというのは、こんな様子からいうのだと思い至る。

   
   田んぼの向こう側の山際にも小さな水路がある。
   あんなに小さな光なのに、ちゃんと見えるのが不思議なような気がする。
   その小さな光にも誘われて、
   足元が見えなくなった道を行き来した。

     
   その頃には蛙の鳴き声も増していた。  
   その声に交じって、最初に聞いた蛙の声がちゃんと聞き分けられた。
   ”その他大勢”の蛙も、その気になって聞けば聞き分けられそうだ。
   そんなことを、初めて思った。

  

   「きれいだなあ!」
   
   感じ入っているらしい夫の声が聞こえると、何だかほっとする。
   いつまでも立ち去り難い思いで、付きあわせているような気がしていたからだろうか。

   
  9時ぐらいになっても、まだたくさんの蛍が飛び交っていたが、
  少しずつ数が減って行っているように思えた。

  
   「堪能したから、かえりましょうか」
   と、来た時下った坂道を、登って行った。

  

   車道に上がって、車までの短い道を歩いていると、   
   たくさんの光が行き交う様の全体が良く見渡せた。

   山の上から都会の夜景や、高速道路の車の流れを見た時の事が連想された。

   蛙の声は、どう聞き分けようもないほど音の隙間を埋め尽くして、大合唱になっていた。

   仰ぐと星。 光と音の饗宴

   暗い夜の郷のなんという賑わいだろう。
   そしてこれは、なんという心地よい喧噪だろう。

   明るかった時の空間とは、全く違うスケールの宇宙的な空間に包み込まれて、
   車へ向かう足がもっとゆっくりになっていた。


   

   
   

        

春が来た コバルトライン [日誌]

      探鳥会から帰った夕方、近くの簡保の温泉に入りに出かけた。
      道路際のなだらかな山の枯れ枝が、暖かそうな色合いに変わって、
      山が膨らみはじめたように感じた。
   
      急に、コバルトラインに上がってみたくなった。

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      温泉から上がるころ迎えに来るから、と夫に時間の約束をして、
      簡保のすぐ近くの道からコバルトラインへ上っていった。


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        暖かな夕日を受けて、透けた赤い色が目を引いたのは、霜枯れたスイバだった。

   

   
 
     




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           展望台の斜面に植えられた桜の若木も、背が高くなって、遠くへの視界をさえぎっている。




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           強い光を反射する海面は、まともにレンズを覗くことができないほどまぶしい。





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            潮がひいた浜は緑に覆われていた。海草が繁ったのだろうか。





    

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             さくらの芽

  もうひと月もしないうちに桜が咲く、、という頃になっていた。


   いつの間に、、。




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    のんびりした気分になり、気がついたら、約束した時間に遅れそうになった。
    急いで、ぴったり間にあったら、
    夫はお湯の中で、もっとのんびりしていたようだった。
    


冷たい川辺の散歩 [日誌]

     朝は粉雪も舞った寒い日の夕方、
     寒がりやの夫が、「どこか散歩したいね。」と言い出した。


     切り込んでくるような冷たい空気だった。

     じゃあ、温泉のそばの川辺を、歩いて、
     その後、すぐに温泉で暖ったまるっていうのはどう?

     ということで、コースが決まった。
     

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       いかにも雪を降らせそうな雲だね。

       と言ったのは、雪が降りそうに冷たかったからだろうけれど、
       歩いていたら、本当に、ちらちら雪が落ちてきた。








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      こんなところに川鵜がたくさん集まっていた。
         みんな同じ方向を向いている。
     





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       白っぽい色をしているのは、婚姻色とあった。





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        水の中にいた川鵜は飛沫をあげて、一斉に飛びたったが、

        空の上では、群れずにバラバラに飛んでいた。
        
        それぞれが旋回して、飛び回っている様子は、
      
        遊んでいるようにも見えた。
       







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     歩いているうちはまだしも、
     止まって、鳥を観察していたら、しんそこ冷えてきた。

     温泉がすぐ傍にあるから、こんな冷たい中で、
     冷え切るまで、悠長に眺めていられたのかもしれない。


     たっぷりのお湯につかった時の、満足感。

     寒さの厳しい日、「又、これやっても良いね。」
     
        

ビルの屋上では、 [日誌]



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  うっすらと夕焼けた空を背景に、
  仲間同士が、相談しているような、
  どことなくメルヘンチックな光景が浮かび上がっていた。





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      蓋をしたように覆った雲の、切れ間の、明るい光の中に
      山の連なりが見えた。
     
      高層ビルの集まった辺りは、こんもりとした森のようだ。

      過密な都会の真ん中にいて、
      自然に抱かれているような安堵感を覚えた時。




雪の雪舟庭 [日誌]

     、暮れに相談して、初詣には山口へ行こうと決まっていた。
    
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     高速に入った頃から雪が降り出していた。

     「元旦にはたいてい雪が降るね、」、
     
     「そうだっけ? そういえば、そうだっけ、、」
     
     「何だか 嬉しいねえ」

      



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      山口に着いたのがお昼すぎだったので、
      先に昼食をすませ、神社へ参った。
   
       車の外はつめたかった。
     
       温泉に入って帰ろうという案もあったが、
       雪舟庭に行ってみようと言う事になった。





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    久し振りに訪れた雪舟庭だったが、
    雪化粧の庭を見るのは初めてだ。       
 
    「いいねえ。 名前に雪がつくだけあるねえ。
    雪が良く似合うねえ。」



        


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      座敷に上がると、
      足が冷たい冷たいと言いながら、先に上がっていった娘が
                 庭の方を向いてじっと座っている。 

      そのうしろで、カメラのシャッターを切っていた人と
      親しげな調子で話す息子の声が、姿の見える前から聞こえていた。、
        
         来た時は降っていなかった雪が、
         来てから降り出して、雪景色に変わったのだそうだ。
         
         幸運だった、、といった意味の事を、、
         その幸運を表すような笑顔で語っていた。

    後から娘が言うのには、後姿を景色に入れて良いかと、
       たのまれたのだそうだ。

        

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      「 降り出す前から居たって事は、随分長い時間ここに居るんだね。」
        
      「嬉しそうだったね。よほど雪舟庭が好きなんだろうね。」
      
      庭に降りて池の周りを歩き出してから、
      ちょうど思っていた事を娘が口にした。


       



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          東屋のところで、記念写真を撮ろうと並んだ。
          
          我慢していたくしゃみが突然出て、
          大笑いになったところを、息子は何枚も撮っていた。

          笑いやめて、ちゃんとポーズしようと思うと
          誰かがまだ笑っているので、連鎖が起きて、
          元の静寂な雪の庭に似つかわしい様子には、中々戻れなかった。


         





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           見て!アートな写真でしょう!
           と見せてくれたスマホには、枯れ葉の浮かんだ池に
           雪の積もった木々が写っていた。

           マネして撮った。
           



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       冷たかったけれど、誰も寒さに急かされたような歩き方をしなかった。

        ゆっくりゆっくりたのしんだ。       




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        帰り道。
     
       「雪舟庭は良かったねえ。」
          誰かが言うと、そのたび
       「うーん!」
          と揃った声が返事した。





             





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暮れの10キロランニング [日誌]

  大晦日の日、帰郷した娘と一緒に10キロ走ることになっていた。
              それまでに、5キロなら走ったことがあった。
       
    決して走るのが得意とは言えない夫が、
       何らかのイメージが湧くのか、急に大会に申し込むのだ。
        
      子供も一緒に申し込んでおいて、夫だけは取りやめて、
         行っておいでと送り出された事もあった。 
       二人で泊りがけで出かけて前夜遊んだら、それで満足して
                    当日のレースは出るのを中止したこともあった。

      私は走る練習だとかは好きではないから、
         いきなり大会で走ることがほとんどだった。
       そして、終るとそれきり何年も走らない。
    、     
         最後に走ってから6,7年になるかもしれない。

        今回娘から、暮れに帰った折に10キロ走る予定だ、と聞いた時は、
         間近になった娘の帰郷が嬉しくて、じゃあ一緒に走ろうかと、ついつい言ってしまった。

       

       5キロでも、途中ではいつも、なんで走ることにしたんだろう、
         早くゴールに帰って走り終えたいと思うくらい長く感じていたから、
            その先がどんなものなのかは、想像がつかなかった。
              途中で何か故障するのではないかと思った。
               
         リタイアしたくなったら、夫の車に拾ってもらおう、
             その後は応援団にまわろうと、まず逃げ道を考えた。

           そのことを伝えると夫は面白がってさっそく
           全員が招待選手という”マラソン大会”を企画して
             息子、娘、私に招待のメールを送ってよこした。
           
       息子は、”カフェでゆっくりコーヒーを飲もうよー”と、返信で招待を断ったので、
            完走しさえすれば、たとえビリでも2等賞というわけだ。
         
         逃げ道を確保した後は、できるなら10キロと言う距離を完走してみたいと
                 夢が、、欲かな、わいた。

          
       


     そんな話が持ち上がる前に訪れた、上関の海沿いの道路は、
         景色も良くて、ほとんど平坦だから走り安いだろうと、
           コースをそこに決めた。


       道の駅をゴールにするつもりで、そこから車で10キロ計測して、
          出発地点も定めた。
  
       
        当日車には、伴走、撮影班に組み込まれた息子共々
           四人が乗って出かけた。

         午後から雨という予報が出ていたので、午前中に走ることにした。
            朝は気持ちよく晴れていたが、上関に着くころには
               風が少し出ていたので、向かい風を避けるため、
         ゴールに予定していた「道の駅」を、出発点にすることに変更した。



         娘はウエアを上から下まで、ランナーらしく決めていた。         
           不思議なもので、たった二人で走るというのに、
          出発間際になると、何だか気分が出て来てワクワクした。
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         夫と息子がそれらしく、盛り上げてくれたからかもしれない。
  
         計測器のあるジムのマシンでしか走ったことのない娘は、
        ペースが全く分からないというので、とにかくゆっくり走り始めようと、スタートした。

          初め伴走車は気になるのか、ほんの少しずつ前に行っては
          停めていたが、そのうちコーナーを曲がっても、
          車の姿が見えないという時が、あるようになった。
         
          停まっている車の姿が見えると、無意識にそこが目標になる。

          息子も夫も初めは「大丈夫?がんばりすきないようにね、、」などと気にしていたが、

           そのうち、そんなことを全く言わなくなった。

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          終始楽しそうに走っている姿を見て、
           あれなら行けそうだね、と途中から話したのだそうだ。

          
              



           逆コースにしたのは良かった。
   
           道路脇のすぐ眼下に、砂浜がみえるところが続いた。
        
        浅い静かな水面を、光があやされるように揺れている。
        澄んだ水を透して、明るい砂の色が見える。
            
        方々の岩場で、数羽ずつとまって羽をかわかす鵜の姿が見られた。

    、      
         道路の反対側には、すそ野から高見へ誘うように山が控え                  
         トビやアオサギが頭上を大きな姿を見せて飛んだ。

           広い海を抱くように連なる島は、
                 走る視点に寄り添って、少しずつ姿を変えてゆく。

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           来る時の車で鵜を見つけた時
            「あっ う。」  と娘が言ったのが可笑しくて、皆で笑ったので、
            走っていても鵜がいる度「 あ、う、」と他愛もなく繰り返しては笑った。
            もともと良く笑う娘が、走りながら冗談を言っては笑った。
            
           楽しかった。
           一緒に走ることにして良かったと何度も思った。

            「牡蛎があるよ、ちょっと下りて食べて行こうか」
            生牡蛎の好きな娘は、もしかしたら、私が
            「うん」と言えば、本当に寄り道したかもしれない。
 
           記録はお互い問題にしない (できない)から、
                                  ゆっくり走りつづけた。
          


          5キロまで走った時、これだけ走ってまだ半分なのだとも感じたが、
        苦しくはなかったので、この調子で同じだけ走れば良いのだとも思った。
            これからは、自分の未体験の領域だと思うと嬉しかった。
                    
           とはいえ、6キロや7キロのあたりは先の長さが思いやられた。
            8キロあたりになると、足が疲れて棒になりだしていた。
              (もうなっていたのかなあ。)
          でも、もうここまで来たら、どんな走り方になってもゴールにたどり着く事はできそうだ。
        
        見ている分には、ほとんど走り方は変わらなかったと、夫はいったが、
        惰性で走っているだけで、脚が上がらないと感じていた。
        
           でも、最後の1キロの短かったこと。    


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           そうなのだ。長く走ると、走った距離と比べるから、
                 相対的に1キロは短くなるのだ。

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      伴走の方が、ハラハラして大変だっただろうと思って、
          終ってから尋ねると、
           そんなことはない、こっちもとても楽しかったと、二人ともが言った。       

        今度は自分も走りたいなあ、、と夫は言った。
          僕は、いいかなっ、、息子。


     

釣り風景 上関で [日誌]

   
     お天気に恵まれて、随分前から約束していた”一緒に釣り”がやっと実現した、
               仕事仲間の老人と若者

                  上関へ来ました。

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      携帯で連絡があるまで、写真を撮るなり、適当なところに停めて本でも読むつもりでした。
        
          釣りをしている対岸にあたらしい駐車場ができていたので、
              そこに入って、車を停めました。
              
       二人の会話する声は何を言っているかわからないけれど届いていました。

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        向こうは此方の事に気がついていないようなので、
            大きな声で呼んでみましたが、
         風がこちらへ流れているせいか
                    届きませんでした。

         向こうで気が付いたのは大分経ってからの事でした。





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         夕方から雨という予報がほんとうだろうかと思えるような
           良い天気で、このところ厳しかった寒さもゆるんで、
          車の中でぼんやり景色を眺めていると、
                日向ぼっこでもしているような気分になります。
          
         持ってきていた本も読まず、海を見ながら考え事などしていました。    





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       しばらくたって対岸を眺めた瞬間、
   
          あれ?と思いました。





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           ああ、又あれだ。





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          岸壁が風もよけてくれて、
 
             さぞ気持ちがいいのだろうなあ、、。




       


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         老人は例によって、「ああ、たのしかった。」と言っていました。
     
         若者も、釣り糸垂れただけでたのしかったと言っていました。
      



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       最近できた上関の道の駅で、
    
         新鮮なおさかなを買って、帰りました。



風速30メートル [日誌]

    風が強い日だとは思っていたが、
  いつも通る道路では、そこまでに感じていなかった。

    珍しいことだけれど、シーホースでコーヒーでも飲んで帰ろうか
        と、夫が言い出した。

    珍しいことは好きだから、気持ちが弾んだ。

    道が海の見えるところに出ると、急に風当りが強くなった。


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        (写真は露出まちがい。でも雰囲気はむしろ近い)


   いつも見える蛇島(さしま)のあたりは、
    島の岩に波が打ち付けるだけでなく。
     島の舳で出合った波と波が、ぶつかって高く飛沫を散らしていた。

    そんな様子を見たのは、はじめてだった。






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シーホースにつくと、
   「こんなデッキが濡れるような波は、初めてですよ。」と説明された。
                     
                  弾んだ声に聞こえた。

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   瀬戸内で、しかも島に囲まれたこのハーバーは、
     台風の時でも、こんな波が打ち付けることはないのだそうだ。

    そういえば、台風が近づくと、他所のハーバーからここへ避難する船もある。




 
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          「風速が30メートルありましたからね。」

             コーヒーを運んで来てくれた別の人の声も
                        自慢しているように聞こえた

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     コーヒーを飲む間、他には誰も来なかった。





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今年の紅葉のこと [日誌]

    今年は、紅葉が格別にきれいだった。
          十年に一度の美しさだそうだと、誰かの口から聞いたけれど、
          山だけでなく道路際の草まできれいな色合いに染まっていた。

     クサギや、山イチジク、山芋などの黄色い葉が
      例年よりたくさん目立って、
     それが山の緑や赤や茶と混じって
        今年の紅葉を一層美しく見せているように思えた。

        その色合は、深く鮮やかで、沁みるように感じられた。

      
      紅 黄 緑に、ススキの白が混じっているところがあった。
         あまりの色の取り揃えに、笑ってしまいそうなくらい、
            賑やかな彩だった。


     
     
         ちょっと車を停めて撮ればよかったのに、
             先を急ぐことが多く、
           なかなか写真を撮ることはできなかった。

     いちどだけ、通りかかったダムサイトの紅葉があまりに見事な色合いだったので、
                  次の日、撮りに出かけた事があった。


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     ところが、その日は曇って、雨まで降りだして、
     前日光の中で見た色合いとはあまりに違っていた。

    
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   近いうちにきっと、、と思いながら一日一日が過ぎて、
      そののちは雨が何度も降り、
          強い風が吹いて、
      様子がすっかり変わった。


   写真には残らなかったけれど、
         期間も長かったので、
    今年は紅葉を堪能した、という思いが残った。
             
    





晩秋のドライブ [日誌]

      車で奥に入って行って、紅葉を楽しむつもりで出かけた。



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     小さな神社の境内に車を停めようとしたら、
    イチョウの葉が、ザーッとたくさん降って来て、
          車の上にもバラバラと音を立てながら落ちてきた。


      それほど一度に落ちるさまに出会ったことがなかったので、
        そんな瞬間をカメラに収めたくて車を降りて
         再びそんな風が吹くのを待っていた。

       時々、次への期待を繋ぐかのように、ハラハラと落ちてきたが、
          最初の時のような大盤振る舞いはもう起きなかった。

        それでも待つ間に、イチョウの葉の一枚一枚が
                くるくる回りながら、、
        ツーッと一直線に、
       左右に弧を描いて大きく揺れながら、 など 

     それぞれに違う舞を舞いながら落ちることに気がついて、
          今度はそれを暫くたのしんだ。






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            この季節に黄色い蝶まで一匹飛んできたりもした。





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     トンネルを過ぎるともう民家は見えず、
       渓流沿いの一車線の道を登って行く事になった。




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          どこにつながるとも知らない渓流が細くなった辺りで
        休んで引き返しながら、時折車を停めては辺りを歩いた。



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      川幅も道幅もせまいい暗い谷あいに、
        曇りがちな空の光がうっすら差し込む辺りは、
          葉がゆかしい輝きを見せて、ハッとさせられた。         




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    苔から滴る雫が角度を変えて見ても、黄緑色に見えた。
        

        水がこの種の苔を伝って来るうちに色素を含んだのだろうか。





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   日の射さない、ひっそりとした峡谷を歩いた後で、
            日の名残りの色合いに染まった空が見えた瞬間は、
        懐かしいような解放されたような心持がした。
        




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