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ロンとキャベツ [ロン]

  
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     留守番させられて寂しい思いした犬などが、
        悪さをするという話は良く聞く。

    
   ロンは留守番をしても、ふつうは悪さをする事はなかった。

      
     置いて出ると、こちらが落ち着かないので、
             車でも良く連れ歩いたが、
      夏は車で待たせる事になると暑いから
               留守番をさせることも多かった。       、
            
     いつか家に帰った直後に、やり忘れた用事か何かの為に、
               再び出かけた事があった。
   
    二度目に家に戻った時、
     大はしゃぎで出迎えるのはいつもどおりのロンが、
         玄関に上がった私を誘導するようにして、
           階段の下で、二階へ行こう、二階へ行こうと誘った。


   夜寝るときは、二階の同じ部屋で寝ていたが、
          こんなタイミングで
   二階へ誘うなどと言うのはいかにも不自然な事だ。

       あれぇ、何か変だぞ、、

    と思いながら台所に行くと、
        何と、床のかごに入れたままだったキャベツを
              半分くらいも食い散らかしている。


    
 まだ小さいころに、応接台の上に置いてあった頂き物の箱を開けて        
             10個のおまんじゅうを全部包み紙ごと食べてしまった
           という事件があった。
       小さいロンが キャベツを自分のお腹の大きさほども食べて
              びっくりさせたこともあった。

   

       ただ、ものが分かりだしてからは、
   取りやすい場所にある食べ物でも勝手に食べることはしなかった。

        たとえば車の中に買ったパンと一緒に待たせても大丈夫だった。
     

      私がキャベツを指さして、
       だれーっ?こんなことしたの! と言うと、、
      
      ま、いいじゃないの、、ね。ね。   
      と言った様子で、しっぽはもちろん腰まで振って機嫌を取っている。
  



      半分ぐらい食べたところで気がすんで、やめたのか、
         食べてる途中に帰って来たのか、
       そのあたりの事は分からない。

     ただ、これはきっとやけ食いで、
          今となっては、まずいことをしてしまったと思っているのは、
                    確かだった。         

         犯人はロンに決まっていたが、
            見ていない事なので、叱らなかった。
     
      それに、やっと帰って来たと喜んでいる
           ロンにろくに挨拶もしないで飛び出して、
                 置き去りにした引け目がこちらにもあった。
      
 

      それにしても、犯行現場に近づけないために
            二階へ誘うなど、
         賢いような、浅知恵のような。
        これも繰り返し語られる、ロンの笑い話の一つになった。

          私は思い出すと、ちょっとだけ胸が痛む。



ロンとカラスⅡ [ロン]

ロンとカラスにまつわる思い出がもうひとつあります。

    ロンと団地内を散歩していた時、
  頭に何かパラパラっと落ちてきたことがありました。

      小さな木切れか何かで、痛くはありませんでしたが、不自然だったので、
    何だろうと上を見上げたら、頭上の電線にカラスがとまっていました。
              
 あきらかに、見計らって落としたのだと思いました。

お城にかけた巣を取り壊されたカラスがどこかから、火のついた木を持ってきて、
お城が焼け落ちたという話を、子供の頃本で読んだことを思い出しました。

       私に心当たりはありませんでした。

    それで、ただのいたずらかしら、、、と考えていて、
急に思い出したシーンがありました。

      前日の夕方の散歩の時だったかに、
        その近くの道の真ん中にいたカラスを見つけたロンが、
            走って行って、追い散らした事がありました。

   そんなことは浜辺でもよくやることで、だからといって
 それまで、仕返しを受けたことはありません。
    
      その時のカラスは、執念深い性質だったのか、
  それともその時、たとえばせっかく手に入れた獲物を
        ロンに追われたため逃した、とか、、、
    なにかよほど悔しい思いをしたのでしょうか。

 でも、カラスは復讐にも成功はしなかったのです。
       当のロンには命中せず、ロンは結局何も知らないままでした。

     もちろん自分のせいで、飼い主が被害にあったことも。



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ロンとカラス [ロン]

  先日カラスの事を書いていて、
      思い出したことがありました。

ロンは海で泳ぐのが好きでしたから、
 近くの浜辺はしょっちゅう散歩していました。
浜辺に鳥の姿をみると狩猟本能が目覚めるのか
 よそ見をしているふりをしながら、慎重に近づいて行って、
射程距離に入ったと判断するとかけだしていました。
   
    
鳥の方は、ここまで近寄せても大丈夫という距離が分かっているので、
     実際に鳥が危なかったのは見たことがありません。

    ロン自身近づくまでは慎重にやってる風でしたが、
失敗を繰り返した後は、鳥を捕まえるのは無理と判断したのか、
 ダッシュの瞬間は、もう儀式化しているのではと思えるような動作でした。
      鳥が飛び去ってもバツが悪そうでもなく
          追っぱらってやったといった風でした。



家族で小さな浜辺に遊びに行った時、
 ロンが近くに止まっているカラスに同じような攻撃を仕掛けたことがありました。
  カラスは飛び立ったら、ゆっくり水際に平行に低空飛行をはじめました。

 ロンはこれなら捕まえられそうと思ったのか、
   目の前を飛ぶカラスを数十メートルも追っかけゆきました。

砂浜の端の、コンクリートの堤防のあるあたりまで行ったところで、
      カラスはひょいと高度をあげて、高いところに止まりました。


     舌を出して、ハッハッハッハッと言いながら、戻ってくるロンの様子は、
ちょっと間抜けていて、いつもの賢い犬のようには見えませんでした。

    「かわいそうに、ロンちゃん!カラスにからかわれて、、」

       
       ところがそれだけではありませんでした。
カラスはわざわざ舞い戻ってきて、ロンの近くの眼の前の砂浜に下りたのです。

   今度はうまくやろうと思ったのか、
ロンはちょっとの間、わざとよそを向いて感心のなさそうな様子をしていました。

     でも意識がカラスに集中しているのは傍目にも明らかでした。

 そして又いきなり飛びかかろうとしましたが、
カラスは又しても、まっすぐさっきと同じコースを浜辺の端まで低空飛行です。

    こうしたゲームになると完全にカラスの方がうわ手でした。

記憶では2度ならず3度までしたところで、こちらが止めた気がします。


     そのカラスはロンだけでなく、からかえそうな犬が砂浜に来たら、
                 いつもそうやって遊んでいたのかもしれません。

   
    でも、もしかしたら、ボールを追っかけるのが好きだったロンの方も
逃げてくれるカラスを本気で追っかけて、楽しんだのかもしれません。



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ロンとたくあん [ロン]

食いしん坊のラブラドールの例に漏れず、ロンも
大変な食いしん坊でした。

小さい頃は私が台所に立つと、よく側にやって来ては忠犬のように座っていました。
包丁を使っていると、その腕に手を掛けてねだります。

ダメよというと、聞き分けよく我慢するのですが、間をおいては催促してみるのです。

切っていた沢庵が一切れ床に落ちた事がありました。
ここでぱっと拾ったら、きっとダメよと止めたでしょう。

あまり細かいしつけはしないで、のびのび育てたいと思っていましたが、
外で拾い食いをすると命にかかわることもあると聞いていたので、
これだけは、というしつけ項目に入っていました。

拾い食いがいけない事を覚えたロンの、
頭は沢庵を追ったものの、口はつけず一旦は我慢をしました。、
でも気持は”棚ボタ沢庵”に集中し続けています。

私が、落としたことに気がつかないふりをして観察していたら、、
ロンの方でも、今の状況に私が気付いていないのを確かめるように、
沢庵とわたしの顔を何度も交互に見ては観察しているのです。

それから私に気付かれないように、そーっと沢庵に顔を近づけた時
その様子があまりに真剣で可愛いかったので、
ダメよというチャンスを失ってしまいました。

ロンは沢庵をゆっくりくわえると、
人なら抜き足差し足といった態で、向こうの陰に姿をかくしました。

元気な子犬がそんな歩き方をしたら、そちらの方がよほど怪しまれる、という事までは気が廻りません。

姿を現わした時の、晴れ晴れとして嬉しそうな様子には思わず吹き出しそうでした。
食べたのが沢庵だと思うと満足しきった顔が一層可笑しく思えました。

先日出会った娘は、私から聞いた話を、
見ていたように生き生きと話してくれて、二人で又しても大笑いしました。